2005 Fiscal Year Annual Research Report
アクシデントによって発生する損失医療費およびエラー指標算出の試みに関する研究
Project/Area Number |
17659150
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹村 匡正 京都大学, 医学研究科, 助手 (40362496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉原 博幸 京都大学, 医学研究科, 教授 (40182810)
今中 雄一 京都大学, 医学研究科, 教授 (10256919)
石崎 達郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30246045)
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Keywords | インデント・アクシデントレポート / 自然言語処理 / TF / IDF / 自動分類 / 病院経営情報 / レセプト情報 / リスクマネジメント / 医療費損失 |
Research Abstract |
本研究では、医療の質を定量的に測定するという観点から、インシデント・アクシデントレポートの情報および病院経営情報を利用して、新しいエラー指標を算出することを目的とする。本研究では、まず、医療事故にあった患者の診療行為の一覧から、事故を起因とする情報をどうすれば取得できるのかを検討した。これには、インシデントレポート・アクシデントレポートの内容を定量的に把握する必要があった、これらのレポートはフリーテキストで記載されていることを特徴としているため、内容把握には自然言語処理技術の適応が望ましいと考え、様々な自然言語処理の適応を行った。まず、インシデント・アクシデントレポート情報は項目別(注射、投薬、転倒、ME等)、また重要度別に分類され得るが、その分類と書かれている内容が定量的なのかを検証するため、レポート内の単語の出現の偏り情報を定量化し(Term Frequency/Inverse Document Frequency heuristics)、これらの情報を用いて分類既知のインシデント・アクシデントレポートを機械学習させ、この学習を用いて分類未知のレポートを自動分類した。結果は15分類されている1400個のレポートを学習させ自動分類した結果、70.1%のレポートを正確に自動分類し、85%のレポートを15分類中上位3分類にノミネートすることができた。 次に、これらのレポートの患者とその患者の収入情報を結びつけるシステムを構築した。これは、文章内容を含めたインシデント・アクシデントレポートの各種情報と、レセプト情報を基にした病院経営情報分析の結果をリレーションすることで、各種患者の診療報酬点数表上の診療行為、点数、日付等の情報と結びつけることが可能になった。今後は、言語処理情報と病院経営分析情報から多角的に分析し、新しいエラー指標抽出を行う予定である。(782文字)
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