Research Abstract |
本年度は平成17年度に引き続き公募形式で被験者を募集し,(1)健康成人,(2)居宅介護家族,(3)循環器病疾患患者など86人のボランティアを対象として本研究課題を実施した.実施環境:本検査は国立循環器病センターまたは被験者の居宅・居所および自由行動域において行った.質問紙票:検査に先立ち,基礎調査票や市販の質問紙票による調査を実施した.行動記録:行動記録票に日常の基本活動動作を記録し,この際に同時に心と体に分けたビジュアルアナログスケールにより,両者のストレス尺度を記入した.血液・唾液検査:試験開始直前の静脈血採取により血中・唾液中における窒素酸化物などの分析を行った.呼気ガス検査:調査開始時,1日目就寝直前,2日目起床直後,2日目就寝前,3日目起床直後において,終末呼気採取器具により,終末呼気を呼気バッグに採取した.調査終了時に試料を回収し,ガスクロマトグラフ質量分析装置によるスペクトラム解析や特定の呼気微量化合物の分析を行った.調査手順:予め,調査当日,調査の目的や解説を行った後,同意書を得た上でアンケートを記入してもらった.次いで,携帯型加速度心拍数計測装置を装着し,モニターを開始し,被験者は質問紙票を記入した.ついで,通常の日常生活に戻り,心拍数・身体加速度モニターを続け,行動記録と共に,上述の試料採取を行う.48時間が経過した時点で携帯型加速度心拍数計測装置を外し,計測を完了した.解析プログラムの作成:以上の調査をもとに,行動記録と心拍数・身体加速度を解析した.現在,それらのトレンドはもとより心拍数の周波数解析を含む解析諸指標とアンケート調査の結果・血液検査結果・呼気ガス質量スペクトラム等を対照し,相互の関連の統計解析法の検討を開始しつつある.
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