2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659210
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小池 和彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80240703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤江 肇 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90332577)
四柳 宏 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30251234)
森屋 恭爾 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00272550)
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Keywords | C型肝炎 / HIV感染症 / 肝線維化 / HIV・HCV重複感染症 / 肝再生 / レプリコン |
Research Abstract |
多剤併用抗レトロウイルス療法HAARTの登場以降、HIV感染者の予後は著しく改善してきている。これに伴い、HIV感染者の死因も従来に比べて大きく変化し、AIDS非関連死の90%が慢性C型肝炎ウイルス(HCV)感染症による死となっている。HIV感染者に合併したC型慢性肝炎は、HCV単独感染者に比して進行が速いことが臨床的に知られており、このことがHIV感染者のC型慢性肝炎による死を増加させているが、その機序は明らかでない。HIV感染者におけるC型慢性肝炎の特徴はHCV量が高い点にある。一方、HIVのTAT蛋白は、N末端にprotein transducing domain(ptd)をもち、細胞膜を自由に通過して種々の細胞中に入ることが知られている。したがって、HIV感染者においても、肝内CD4リンパ球から肝細胞へとTAT蛋白が分泌されている可能性がある。まず、HIV-TAT蛋白がHCVを増殖させ高HCV量をもたらし、インターフェロン等の抗HCV療法に対して抵抗性となるのではないか、という観点から検討を行なった。HCVゲノムの非構造(NS)領域のみを含んだHCVレプリコンを増殖するHuh-7細胞培養液中に、精製HIV-TAT蛋白を添加したところ、Huh-7細胞中のNS5Aタンパク量は対照の1.8倍に増加した。また、培養液中に分泌されるHCV-RNA量も同様に増加していた。
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Research Products
(7 results)