2005 Fiscal Year Annual Research Report
B型肝炎ウイルスのコードするmicroRNAの検索
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17659219
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岡上 武 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (20150568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 義人 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (70244613)
伊藤 克彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (90281097)
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Keywords | B型肝炎ウイルス / micro RNA / 肝癌細胞株 |
Research Abstract |
(1)microRNAのライブラリー作成 HBVゲノムが組み込まれている肝癌細胞株(PLC/PRF/5、Hep3Bなど)を用いることで、肝癌組織に存在する、または、ヒトゲノムに組み込まれたB型肝炎ウイルスゲノムからmicroRNAをスクリーニングした。 すなわち、PLC/PRF/5、Hep3Bなどの肝癌細胞株から、17〜25塩基のRNAをアクリルアミド・ゲルで抽出し、5'、3'端にアダプターを付加後、逆転写反応を行いcDNAを作成し、制限酵素配列(BanI)を付加したプライマーでPCR反応後、制限酵素切断、ライゲーションした。500-1,000塩基の断片を抽出、tailing後、TA cloningにてライブラリーを作成した。 (2)HBVのゲノムにコードされたmicroRNAの塩基配列の決定 ライブラリーの数百のバクテリア・コロニーからプラスミドを精製し、挿入された塩基配列を決定し、アダプターに挟まれた17〜25塩基配列が、HBVのゲノム配列と相同性を持つかどうかに関して検索した。 (3)HBVのゲノムにコードされたmicroRNAの発現の検討 相同性を持つ塩基配列を含む近傍のHBVゲノムがstem loop構造を取りうること、相同性を持つ塩基配列がB型肝炎患者の肝組織または上記の肝癌細胞株で発現があることを調べるべく実験を予定したが、現在までHBVのゲノム配列と相同性を持つ塩基配列は得られていない。今後、他の肝癌細胞株や肝炎患者肝組織での検討も予定している。
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