2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規降圧性ペプチドホルモン、サリューシンによる心機能抑制機構の解明
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17659231
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
七里 眞義 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教授 (10206097)
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Keywords | サリューシン / 生理活性因子 / ペプチド / 副交感神経 / 徐脈 / 低血圧 |
Research Abstract |
研究代表者らは近年、強力な降圧性因子である2つのペプチドホルモン、サリューシン-α、サリューシン-βを発見した(Shichiri et al.Nature Medicine 2003:9;1166-1172)。これらは関連ペプチドであり同一の遺伝子から選択的スプライシングを経て同時に生合成されると推測され、心筋を除くヒト組織に広範に発現する。サリューシンはラット心血管系に対して迅速かつ著明な降圧作用をきたすと同時に、細胞増殖制御作用や脳下垂体でのホルモン分泌制御作用など多彩な臓器・細胞系において強力な生理活性を有する。特にサリューシン-βは既知のどの内因性ペプチドより顕著な降圧活性を有する。摘出灌流心を用いたワーキングモデルでは心筋に対する収縮抑制作用が確認されたが強力ではなく、その作用発現の時間経過もin vivoにおけるよりも緩徐であったばかりか徐脈も来たさなかったため、少なくとも心筋に対する直接作用以外の機序が主要なメカニズムである可能性が示唆された。そこでMillar MicroTipカテーテルを用いてサリューシン-βによるin vivoラット心筋に対する直接作用について検討したところ、サリューシン-βの経静脈的投与後の血圧低下に伴って、心収縮力は低下することが明らかとなった。さらにこれらの血行動態の変化は硫酸アトロピンの前投与によって著明に抑制されたことから、サリューシン-βによる徐脈と低血圧が何らかの機序によって副交感神経系の刺激を介している可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)