2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規腎機能制御遺伝子・オーファン受容体LGR4の機能解析とリガンド探索
Project/Area Number |
17659251
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西森 克彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10164609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 光伸 東北大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30282073)
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Keywords | LGR4 / GPR48 / ノックアウトマウス / 新生致死 / 腎臓障害 / Cre-LoxP / EOB (Eye Open at Birth) |
Research Abstract |
スタンフォード大のHueh AJらにより発見されたLGR4(leucine-rich repeat containing G-protein coupled receptor 4)は、FSHR、LHR、TSHRなどと近縁と考えられる7回膜貫通型受容体のGPCR(G-protein coupled receptor)であり、動物では腎臓や肝臓、卵巣、大腸などでの発現が観察され、またそのリガンドは未だに不明のorphan受容体である。我々はその生体に於ける機能を明らかにする為、本研究を行った。その結果、まずLGR4遺伝子がマウス卵巣顆粒膜細胞(ovarian granulosa cell)で強い発現を見せることをin situ hybridizationにより確認した。次にマウス胚性幹細胞E14Tg2a由来のゲノムライブラリーより、LGR4全ゲノム約95kbを取得し、エキソンイントロン構造(18エキソン)を明らかにした。この情報を元に5'arm 7.5kb、3'arm 2.0kb、全長18.8kbのターゲットベクターを作成しマウス胚性幹細胞E14Tg2aに導入、正しく相同組み替えしたクローン4株を得た。これをマウス胚盤胞に注入し、9匹のキメラマウスを得た。このうちES細胞が生殖細胞に寄与した1匹を得て、全身でflippaseを発現するAct-flpeTGマウスと掛け合わせLGR4遺伝子欠損マウスを作成した。LGR4ヘテロ欠損マウス同士の交配により得たLGR4-/-(ヌル)マウスはその半数が胎生致死を示し、残りも生後1〜2日間でその大半が死亡する。かろうじて出生したP1(生後1日以内)マウスは発育遅滞を示し出生時の体重が標準の7割しかない。その内臓の中で、特に腎臓が著しい矯小化(標準の3割)を示し、P1ヌルマウスの血漿クレアチニン値は有意に高く、腎機能低下を示した。
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[Journal Article] Pervasive social deficits, but normal parturition, in oxytocin receptor-deficient mice2005
Author(s)
Y.Takayanagi, M.Yoshida, I.F.Bielsky, H.E.Ross, M.Kawamata, T.Onaka, T.Yanagisawa T.Kimura, M.M.Matzuk, L.J.Young, K.Nishimori
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci USA 102
Pages: 16096-16101
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