2005 Fiscal Year Annual Research Report
タッチパネル式コンピュータによる高学歴専門職集団の痴呆の早期スクリーニング
Project/Area Number |
17659263
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
葛原 茂樹 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70111383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 有吾 三重大学, 医学部附属病院, 助教授 (50242954)
佐藤 正之 三重大学, 医学部附属病院, 診療等従事者 (70303732)
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Keywords | 軽度認知機能障害 / タッチパネル式スクリーニングシステム |
Research Abstract |
研究に関して院内倫理委員会に申請、承諾を得た。 対象は三重県退職校長教頭会で同意を得られた退職校長・教頭で、現在では認知症として治療を受けていないことを確認した者である。Self-Rating Questionnaire for Depressionをまず施行し鬱病の疑いがないことを確認して被験者に対しタッチパネル式コンピュータ・スクリーニングシステムおよびコンピュータを利用したWisconsin Card Sorting Test(WCST)、その他の認知機能検査としてMini-Mental State Examination(MMSE),レーブン色彩マトリシス検査などを用いて評価を行った。 日常生活動作に問題を認めず、鬱病が否定された5名に対して上記検査を施行した。検査結果は5名ともタッチパネル式スクリーニングシステム、MMSEで特に低下はなくmild cognitive impairment(MCI)の状態ではなかった。5名の中数名はWCSTで保続やセットの維持困難が認められた。 WCSTは複雑で特定の原因や損傷に関する解釈は難しい。高齢者では神経学的状態と関係なくより多くの保続がみられるとの報告があり、今回の結果が直接MCIの初期状態とは考えられない。しかし今後の経過で被験者の中でMCIに移行、もしくは認知症を呈する可能性がありWCSTがMCIで初期に低下する可能性も考えられる。 今年度は研究初年度であるため倫理委員会申請、審査などに時間がかかったため年度内実施者は予定人数を下回った。今後は約10名さらに検査を施行予定であり、来年度は年度初めから対象例を増やしこれらを含めて年単位で経過を追い検討する予定である。
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