2005 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症治療薬としての分子シャペロン誘導剤の探索研究
Project/Area Number |
17659265
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
下濱 俊 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60235687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川又 純 京都大学, 医学研究科, 助手 (60360814)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 分子シャペロン / HSP / 誘導剤 / 治療 / 運動ニューロン / SOD1 / 変異SOD1 |
Research Abstract |
マウスのneuroblastoma cell lineであるNeuro2Aに対してC末端にFLAG配列を付加したSOD1を一過性過剰発現し抗FLAG抗体で免疫沈降すると、wild type SOD1を過剰発現したサンプルを用いた免疫沈降ではみられず変異SOD1(G85R, G93A)を過剰発現したサンプルのみに特異的にみられるバンドが75kD付近と100kD付近に1本ずつ認められた。銀染色にて認める有意な2本のバンドをゲルより切り出し質量分析にて解析すると、それぞれheat shock cognate protein70(HSC70)、heat shock protein105(HSP105)と判明した。HSP105と変異SOD1の結合は抗体を用いたブロットでも確認した。また一定量の沈降抗体により共沈するHsP105の量は、wild、D96Nでは認めず、D90A<<G85R≒G93Aの順に多くなり変異SOD1の病原性の強さと相関していることが分かった。次にin vivoにおけるSOD1とHSP105の結合をマウス脊髄(littemate control、wild SOD1 transgenic、G93A SOD1 transgenic)をサンプルとして免疫沈降で検討したところ、in vitroでの結果と同様にG93A変異SOD1に最も多くHSP105が結合していた。G93A transgenicマウス脊髄の主要なシャペロンの蛋白量の経時的な変化を検討したところ、運動麻痺の進行期においてHSP27は上昇を示したが、対照的にHSP105は減少を示した。野生型マウスの脊髄前角の免疫染色では、SMI32で染色される運動ニューロンはHSP105でも染色され、HSP105は運動ニューロンに多いことが判明した。
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