2005 Fiscal Year Annual Research Report
糖代謝能研究に適した高度分化型培養筋管細胞系の確立
Project/Area Number |
17659270
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神崎 展 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教授 (10272262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 英明 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (50318804)
根建 拓 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (50375200)
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Keywords | 糖尿病 / インスリン / 筋細胞 / 培養 / 運動効果 / サルコメア構造 / GLUT4 / 電気パルス |
Research Abstract |
電気パルス刺激により培養筋細胞に収縮活動を負荷できる特殊培養系を作製し、代謝能の研究に適した高度発達型培養筋管細胞系を確立することを目的としている。 【計画1】エネルギー代謝亢進に必須である収縮能力の獲得、すなわちサルコメア構造の発達を指標として、培養筋細胞の発達に適した培養条件を決定する。 【実績1】電気パルスの刺激パターンおよび培養液の組成(アミノ酸と糖濃度)を至適化することにより、サルコメア構造を有し活発に収縮活動する高度発達型培養筋管細胞を作製することに成功した。(1)細胞外糖濃度は筋分化と糖輸送システムに非常に大きな影響をおよぼすことを明らかにした。また、(2)アミノ酸は分化後の筋管細胞の発達を促すことを明らかにした。 【計画2】培養筋細胞においてインスリン反応性糖取り込みを高感度で検出できる測定方法を開発する。 【実績2】遺伝子工学的にタグを導入したmyc-GLUT4-ECFPを恒常的に発現する筋芽細胞株(C2C12)を樹立した。この遺伝子改変筋細胞を用いることにより、抗myc抗体によりGLUT4の膜移行を生化学的(western blotting法)に簡便に測定することに成功した。実績1で作製した「運動負荷培養系」により培養筋細胞の収縮活動を誘導すると(1)それに伴いGLUT4の膜移行が増加すること、(2)インスリン反応性GLUT4膜移行が増強された。(3)本研究により、これまで存在しなかった「運動効果」を観察できる特殊培養筋細胞系の確立に成功した。
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