2005 Fiscal Year Annual Research Report
Rab27aは、グルコース特異的なインスリン分泌増強作用にどのように関わるか
Project/Area Number |
17659272
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
泉 哲郎 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (00212952)
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Keywords | 調節性分泌 / 分泌顆粒 / インスリン / グルコース / Rab蛋白質 |
Research Abstract |
これまで申請者らは、低分子GTP結合蛋白質のひとつ、Rab27aに変異があるashenマウス膵β細胞において、生理的な分泌刺激・グルコースに対するインスリン分泌が低下しており、個体レベルにおいても耐糖能が低下していることを見出した。その機序のひとつとして、形態学的実験により、細胞膜にドッキングしたインスリン顆粒の開口放出とその補充が低下していることを明らかにした(J.Clin.Invest.発表)。本研究では、Rab27a機能異常によるインスリン分泌障害の機序を、分子のレベルで解明することを目的とする。これまでRab27aが、膵細胞内においてきわめて高い割合でGTP活性型として存在していることを見出している。現在、Rab27a活性がグルコースによりどのような調節を受けているかを膵β細胞内で検討するとともに、Rab27a活性制御因子の同定を試みている。また、Rab27aエフェクター蛋自質であるGranuphilinのノックアウトマウスを作製し、Granuphilinが、Rab27a活性のもと、細胞膜上の膜融合装置syntaxin-1aと結合することによって、顆粒の細胞膜へのドッキングを促進することを証明した(J.Cell Biol.発表)。現在、ドッキングを司るRab27a、Granuphihnを中心とする蛋白質複合体と分泌刺激の関係を調べている。特に試験管内・培養細胞株で、本蛋白質複合体の形成や、細胞膜脂質成分との結合をモニターする系の構築を試みている。
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Research Products
(5 results)