2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規核内タンパク質HEXIM1による核内レセプター選択的活性化機構の解明
Project/Area Number |
17659282
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 廣壽 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00171794)
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Keywords | 内分泌学 / 分子生物学 / DNA / 転写因子 / 転写伸張 / 遺伝子 / 核内レセプター / RNA |
Research Abstract |
計画1 HEXIM1によるグルココルチコイドレセプター(GR)機能抑制機構の解明 ・HEXIM1とGRの相互作用に関わる各々のドメインを解析し、HEXIM1の中央部に存在する核移行シグナル、GRのリガンド結合領域のN末端部分であることを同定した。その際、GRはHEXIM1の核移行シグナルと低分子核内RNA 7SKの結合を阻害することがわかった。 ・HEXIM1によってGRの核内局在が変化することを共焦点レーザー顕微鏡を用いて明らかにした。HEXIM1の過剰発現により、GRの核内局在は、転写共役因子TIF2との共局在パターンからHEXIM1との細顆粒状の局在パターンに変化した。 ・HEXIM1の転写抑制作用に関して、GR、MRのみならず他の核内レセプターや転写因子の機能に与える影響を検討し、GRやMRにきわめて選択的であることを明らかにした。核内レセプターにおいても、PPARなどには影響はなかった。また、bHLH-PAS型転写因子であるAhRやArntも影響を受けなかった。 計画2 HEXIM1の組織における発現と機能の解明 ・ラビットで作成した抗HEXIM1抗体を用いてヒト各組織におけるHEXIM1の発現を免疫組織染色で検討した。ヒト心臓においては、冠状動脈の内皮、血管平滑筋、そして、心筋においてHEXIM1の発現が認められた。また、HEXIM1はいずれの細胞においても核に局在していた。各組織におけるHEXIM1の機能を明らかにするために、Cre-loxPシステムを用いてHEXIM1を誘導性に発現可能なアデノウイルスを作成したとともに、その各種細胞における導入、発現効率を検証した。
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Research Products
(6 results)