2005 Fiscal Year Annual Research Report
凝固外因系と自然免疫系のクロストークとシナージズム
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17659294
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋口 照人 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (70250917)
内村 友則 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20363616)
阿邉山 和浩 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 客員助教授 (30284897)
山口 宗一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (20325814)
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Keywords | 感染症 / 細菌 / 微生物 / 病理学 / HMGB1 |
Research Abstract |
平成17年度の実績は以下の通りである。 1.エンドトキシン(LPS)で刺激されたマクロファージ、樹状細胞からはHMGB1が遊離してきて、そのHMGB1がオートクライン、パラクラインで樹上細胞を活性化し、自然免疫が作動する一方、HMGB1は、トロンビン・トロンボモデュリン・プロテインC経路を阻害して、凝固反応を促進する。 2.単独持続静中では致死性ではない濃度のトロンビンに加えてHMGB1をラットに加算投与したら、激しい血管内凝固が誘導され、DIC(播種性血管内凝固症候群)でラットは死亡した。剖検所見では、腎、肺が血管内凝固の標的となり、多数の微小血栓が観察された。 3.HMGB1がどのポイントに作用して、トロンビン・トロンボモデュリン・プロテインC経路のを阻害するのかを検討した。結果として、 1)HMGB1はトロンボモデュリンのN末端レクチン様ドメインに結合する、 2)この結合が、EGF-like structureの4,5、6番目を中心に結合したトロンビンによるプロテインCの活性化を阻害しているのか否かについては、分子論的には明らかにしえず、今後の問題として残った。
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