2005 Fiscal Year Annual Research Report
好中球を利用した抗菌薬を感染病巣に到達させる特異的DDSの開発
Project/Area Number |
17659300
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
笹田 昌孝 京都大学, 医学部, 教授 (30144364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 信孝 京都大学, 薬学研究科, 教授 (60109014)
伊藤 洋志 京都大学, 医学部, 助手 (20362387)
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Keywords | 抗菌薬 / DDS / 好中球 / 感染症 |
Research Abstract |
感染症化学療法の中心をなす抗菌化学療法を考える時、抗菌薬が感染病巣に到達して感染病巣に局在する病原微生物に作用することが必要である。抗菌薬を選択的に感染病巣に到達させることが出来れば臨床効果は飛躍的に向上し、副作用を軽減させ、投与薬剤の減量も可能になると期待される。これを可能にする方法の1つとして、生体が持つ特性、「感染病巣に好中球が選択的に集積すること」に注目し、抗菌薬を感染病巣に選択的に到達させる生物学的DDSを考案した。 まず好中球が感染局所に到達するためには、流血中から血管内皮を通過して組織へ移動することが必要である。好中球が血管内皮をいかに通過するか、その機序と制御機構については充分に明らかでない。そこで好中球の組織移行モデルとして、血管内皮細胞をトランスウェル上に単層に培養しこれを用いたトランスミグレーションの測定系を確立した。 好中球に薬剤を担わせる一法として、好中球に比較的特異的に発現すると考えられるFMLPレセプターに注目した。FMLP自体は好中球に結合すると好中球を活性化し我々の使用目的に不適当と考えられるため、FMLPレセプターに結合しながら好中球に対してシグナル導入を起こさない物質を検討することとした。 FMLPを比較しながら目的に合致する物質を検索するため、好中球と作用させた時の活性酸素産生能を指標とした。また、検討物質の結合についてはFMLPによる二次刺激に対する反応により評価することとした。
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Research Products
(6 results)