2005 Fiscal Year Annual Research Report
毛包バルジ領域ニッチのリモデリングにおける骨髄幹細胞システムの運命決定機構
Project/Area Number |
17659332
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
梅林 芳弘 秋田大学, 医学部, 助教授 (60251063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長門 一 秋田大学, 医学部, 助手 (70312709)
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Keywords | 再生医学 |
Research Abstract |
緑色蛍光蛋白(GFP)トランスジェニックマウスに抗ガン剤とG-CSFを投与した後、骨髄より造血幹細胞を採取し、これを新生児マウスより採取した角化細胞と線維芽細胞とともに成体マウスの背部に移植することにより、表皮と附属器のリモデリングを試みた。その結果、線維芽細胞様GFP陽性細胞が真皮内に多数存在していることを確認した。現在、これらの細胞の生物学的特性を検討中である。また上皮内にも少数の陽性角化細胞様GFP陽性細胞を確認したので、我々は上記手法に改善を加え、より多くの幹細胞を移植する方法を試みている。 従来の報告では、骨髄から血液細胞以外への分化は非常に低い割合であり、組織修復への関わりは不明であったが、これに対して我々が今回試みる戦略は、これらの欠点を克服できる点で革新的と言えよう。本研究では、幹細胞の自己複製機構、さらにstemness維持機構を明らかにするため、幹細胞の普遍的特性を維持することを可能にしている微小環境(ニッチ)の外的分子や接着分子の検討をおこなう。この検索により、(1)毛包ニッチの再構築は如何にして行われるか?(2)毛包ニッチは如何にしてstemnessを維持しているのか?(3)骨髄幹細胞は毛包幹細胞と融合するか?などの魅力的な疑問に回答できるものと期待される。
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