2005 Fiscal Year Annual Research Report
ECIS法を用いた放射線被曝の実時間連続評価法の開発に関する研究
Project/Area Number |
17659368
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 尚武 岡山大学, 医学部, 教授 (50032941)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 典子 岡山大学, 医学部, 助教授 (70225639)
中村 隆夫 岡山大学, 医学部, 助教授 (00249856)
丸山 敏則 岡山大学, 医学部, 助手 (00274019)
楠原 俊昌 岡山大学, 医学部, 助手 (60335586)
|
Keywords | ECIS / 放射線被曝 / 培養細胞 / 生体インピーダンス / 細胞微細動態 / 実時間評価法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ECIS法を用いて培養細胞対する放射線の影響を連続的に計測し、放射線の影響がどのような時間経過で生起するかを確認することである。そこで本年度は、下記に示すように、計測・制御システムの製作と予備実験としての放射線曝露実験、および放射線被曝を受けた細胞の微細動態の解析法に関する研究を実施した。 1 計測・制御システムの製作 本研究には放射線曝射装置、細胞培養装置、細胞培養アレイ型金電極、インピーダンスメータ、計測制御用パソコンなどが必要であるが、その中で放射線曝射装置、インピーダンスメータは現有の設備を使用することができた。今回、新たに小型の細胞培養関連の器具とアレー型金電極と細胞及びインピーダンス計測制御用パソコンを整備してほぼ整えることができた。細胞培養をしながら放射線照射中の数十分間を除いた全経過の細胞-電極系の電気特性を連続的に計測し、細胞動態を観測可能なシステムを構築することができた。 2 放射線曝露実験 放射線に対する生体影響評価 1Gyから100Gyの各種レベルの放射線を細胞に照射して、それらの影響を観察および解析した。被曝の影響は、瞬時直接的影響、短時間的影響-数時間程度、長時間的影響-数日間程度、に分けて考察した。それらの結果について評価パラメータを用いて検討し、生物学的影響と電気的評価パラメータの変動の関係を決定した。 3 細胞微細動態の解析 計測した電気的評価パラメータをもとに既に開発した細胞微細動態モデルを利用して、放射線曝露の影響を定量的にリアルタイムで評価するための適切な解析アルゴリズムを開発した。今回の実験においては1Gyおよび10Gyの被曝では顕著な変化は認められず100Gyでは直後から明らかな変動を確認することが出来た。その変化は主に抵抗成分の低下であり、細胞-細胞間隙の拡大が生じていることが確認された。
|
Research Products
(1 results)