2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659375
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
玉井 好史 東海大学, 医学部, 講師 (90207225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 直人 東海大学, 医学部, 講師 (50349338)
辻 千鶴子 東海大学, 医学部, 講師 (80130079)
中澤 博江 東海大学, 医学部, 教授 (20110885)
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Keywords | 放射線肺臓炎 / 急性期肺障害 / マクロファージ |
Research Abstract |
本研究は、血管内皮前駆細胞および骨髄幹細胞の投与が放射線肺臓炎の治療に有効であることを示すこと。そのために以下の検討を行った。 1.血管内皮前駆細胞や、骨髄幹細胞を経静脈的に投与することにより投与細胞がラット放射線肺臓炎モデルの病変部位に集積することを示す。 (1).血管内皮前駆細胞の分離同定:血管内皮前駆細胞は、フィッシャーラット末梢血より分離採取した。そこからCD34陽性細胞を抗体ビーズ法(MACS)にて分離し、ファイブロネクチン上にて内皮細胞の細胞条件下(EBM-2kit)で7日間培養し血管内皮前駆細胞を得た。CD34陽性細胞はあらかじめ前処置として細胞内継代持続する蛍光色素(DiI)を取り込ませておき、細胞(EPC)数をEPC Culture Assay法でカウントした。また、自動細胞解析装置(FACS analysis)を用いて、血管内皮に特異的なマーカーであるKDR,CD31,VE-カドヘリンなどの発現率の測定も行い、血管内皮前駆細胞への細胞の分化誘導を確認した。 (2).骨髄幹細胞の分離同定:骨髄幹細胞は、フィッシャーラットを全身麻酔下で大腿骨を切除し、骨髄液を採取した。それをそれぞれ抗体ビーズ法及びFACS装置を用いてCD34陽性細胞あるいはCD34陰性細胞に分離した。分離後各細胞は、DiIを取り込ませておきマーカーとした。本年度採取した、血管内皮前駆細胞や骨髄幹細胞は、長期培養を行っても生存することが確認できており、次年度以降で行う研究につながると確信している。また本年度は、予定より早く、放射線肺臓炎モデルの作成に着手した。 2.ラット放射線肺臓炎モデルを使用し血管内皮前駆細胞や、骨髄幹細胞を経静脈的に投与することにより放射線肺臓炎の発症を抑制、治療効果があることを明らかにする。さらに、その治療が有効であるメカニズムに関して検討する。この中で本年度には経静脈的に投与した各種細胞が放射線肺臓炎の病変部に集積するための至適条件の検討を行った。
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