2006 Fiscal Year Annual Research Report
腹部外傷に対するCT所見を基本とした臓器損傷画像診断分類作成
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17659376
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
中島 康雄 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (00155730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新美 浩 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (30237648)
箕輪 良行 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80219708)
西巻 博 北里大学, 医学部, 講師 (30198494)
坂本 照夫 久留米大学, 医学部, 教授 (60187044)
鈴木 忠 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80096601)
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Keywords | 腹部外傷 / CT / 動脈塞栓術 / 肝損傷 / 脾損傷 / 国際研究者交流 / アメリカ |
Research Abstract |
分類作成に当たって、国際標準を目指すという基本姿勢に則って新たに米国で作成された脾損傷CT分類作成者である米国メリーランド大学ショックトラウマセンターの放射線科スタッフと打ち合わせを行った。米国の症例も検討し、我が国の状況を一部加えた形で(米国分類との整合性がとれる形で)新しく脾損傷CT分類案を作成した。この分類案について在京の放射線科医を中心として2回の班会議をもった。各施設から持ち寄られた脾損傷症例のCT像を6名の放射線科医で検討しCT所見のチェック項目に従って記載するとともに既に原案として提案している分類案による評価も同時に行った。結果として腹腔内出血の量を分類に加えるかどうか、被膜破裂のCT所見の解釈など一部検討事項が残ったが概ね合意に至った。現状の結果について5月の外傷学会にて報告予定である。肝損傷CT分類案は自験例を中心にOIS分類を参考にして作成し現在最終的な調整中である。4月に我が国の症例レビューを行い我が国の原案を作ったのち、主任研究員が渡米し米国研究者と調整して最終案とする予定である。 分類の骨子は治療方針決定を念頭に置き、(1)保存的に経過観察する群、(2)原則として動脈塞栓術を行う群、(3)原則として緊急開腹手術を行う群の3群に分類し、CT所見は血管外漏出像を最も重要な所見と位置づけた点と形態分類を3次元的に表現した点にある。いずれも多列CTによってはじめて明確になる所見である。
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