2005 Fiscal Year Annual Research Report
抗癌治療法評価に有用な高効率肝転移動物モデルの作成
Project/Area Number |
17659400
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小田 竜也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (20282353)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 光敏 独立行政法人食品総合研究所, 食品工学部, 部長 (10343815)
杉浦 慎治 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオニクス研究センター, 研究員 (10399496)
野口 雅之 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00198582)
|
Keywords | 肝転移 / マイクロカプセル / 微小腫瘍塊 / 膵癌 / 動物モデル |
Research Abstract |
微小腫瘍塊(がん細胞封入マイクロカプセル)による高効率肝転移モデル 種々のがん細胞を普遍的かつ高効率に肝転移を起こす新規動物モデルを作製する事を目的に研究を継続している。 【方法】アルギン酸-リジンのマイクロカプセル(=MC、直径300mm)に、3種類のヒト膵臓がん細胞株(SUIT-2,ASPC-1,BxPC-3)を封入し微小腫瘍塊とした。MC群はMCを3000個、コントロール群は2-4.5^*106個のsingle cellをヌードラットの門脈に注入した。28日後に犠牲させたラットにおける肝転移形成率、他臓器転移の有無について評価した。さらに、転移の個数を変える事により転移の程度を規定出来るか、腫瘍量をvolumemetoryにより数値化出来るかを検討した。 【結果】肝転移はMC群:において、SUIT-2 100%(12/12),ASPC-1 100%(6/6),BxPC-3 83%(5/6)のラットに形成された。一方、single cell投与群では全く形成されなかった(0/6,0/3,0/3)。他臓器転移の有無については、全てのラットにおいて腹腔内および胸腔内の転移巣は認めなかった。MCにより形成された肝転移について、転移巣の全肝に対する体積占有率は、SUIT-2は14.6%,ASPC-1は9.7%、BxPC-3は15%であった。 【結語】全く独自の方法により普遍的に肝転移を形成できる動物モデルの作製に成功した。全ての転移巣は数値化でき、定量的にも評価可能であり、肝転移治療効果判定に有用なモデル動物の開発に成功したと考える。 出願特許・・・特願2005-232674【発明の名称】がんモデル動物の作製方法
|