2005 Fiscal Year Annual Research Report
膵島移植における二層法と^<31>P-NMRを駆使した分離膵島のviability評価
Project/Area Number |
17659411
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
鈴木 康之 神戸大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (40304092)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 泰宏 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (30335450)
黒田 嘉和 神戸大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70178143)
金城 勝 国立循環器病センター研究所, 共通実権室, 室長 (10132929)
|
Keywords | 心停止ドナー / 温阻血障害 / 膵島移植 / 二層法 / ^<31>P-NMR |
Research Abstract |
膵島移植は国内では心停止ドナーの膵臓(温阻血障害膵)から行うことになっている。無駄な膵臓消化、膵島分離に要する医療コスト(コラゲナーゼなど試薬に要する費用)を削減する目的で、膵島分離前に摘出膵の障害程度(viability)を正確に評価する方法の開発が目的である。今年度は、グラフトへの酸素供給能を有する二層法で温阻血障害膵を保存し、産生される膵組織内ATPなど燐酸代謝産物を^<31>P-NMRを用いてreal timeに測定し、その後の膵島分離・移植成績と比較した。しかし、膵組織内ATPがその後の膵島分離成績を予測するのに適した指標と言えるデータが示されなかった。そこで目的を「医療コスト削減」から「無駄な膵島移植の回避」に変更し、コラゲナーゼで消化した膵組織(消化組織)の燐酸代謝産物を同様の手法で測定している。現在までの結果では、障害がない膵臓の消化組織ではATPが検出され、障害が強いとATPは全く検出されて来ない傾向を認めているが、この方法で障害程度まで評価できるかどうかはさらに検討が必要である。 上記の研究に平行して行った類似の研究では、温阻血障害膵を二層法で3時間保存すると、保存しなかった場合と比較して有意に膵島収量・機能の改善が認められた。この結果はTransplantation 80(6),738-742,2005に掲載し報告した。
|
Research Products
(5 results)