2005 Fiscal Year Annual Research Report
肝切除術の適応拡大と肝障害改善を目的とした幹細胞増殖因子の研究
Project/Area Number |
17659419
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中崎 久雄 東海大学, 医学部, 教授 (10056145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 道雄 東海大学, 医学部, 助教授 (00102848)
佐藤 慎吉 東海大学, 医学部, 助教授 (80119677)
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Keywords | 培養肝細胞 / 肝細胞増殖因子1 / HepG2細胞 |
Research Abstract |
要約 初代肝細胞のDNA合成を促進する2種類の作用物質を新生児ブタ肝臓片の培養上清中に見いだし、肝細胞増殖因子1および2(HPF-1,HPF-2)と命名し、それぞれ1025倍、2580倍までの精製に成功した。HPF-1はBlue Sepharose columnやheparin Sepharose columnには吸着しないタンパク質であり、高塩濃度の条件下でのゲル濾過で分子量が26-31kDaと見積もられた。HPF-1は初代培養肝細胞のDNA合成は促進するが肝細胞癌由来の培養株HepG2細胞のDNA合成を強く阻害した。一方、HPF-2はBlue Sepharose columnやheparin Sepharose columnに強く吸着し、分子量は71-90kDaと見積もられ、HepG2細胞のDNA合成阻害は観察されず、両因子は異なるタンパク質であることが示唆された。また種々の検討から両因子は新規な物質の可能性も高いが、最終的にはさらなる検討が必要である。
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