2005 Fiscal Year Annual Research Report
機能的プロテオミクスによる脳血管攣縮の原因分子の網羅的探索と創薬への応用
Project/Area Number |
17659447
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小林 誠 山口大学, 医学部, 教授 (80225515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 博子 山口大学, 医学部, 講師 (40359899)
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Keywords | 血管攣縮 / 機能的プロテオミクス / シグナル伝達 / 脳血管 / スフィンゴ脂質 |
Research Abstract |
本研究の目的は、機能的プロテオミクスという高精度のハイスループット解析を用いて、脳血管攣縮にかかわる新規の原因シグナル分子を網羅的に同定する事にある。具体的には、以下の2つの点について検討する。1.申請者らが発見した、血管攣縮の原因となるSPC⇒Srcファミリーチロシンキナーゼ⇒Rhoキナーゼ経路の上流から下流に関わる全ての因子を網羅的に同定する。 2.これらの病因シグナル分子と会合する分子群を網羅的に探索する事によって、新しい創薬の標的となる分子を同定する。 本年度は、機能的プロテオミクスを中心にして、SPC刺激によって活性化・不活性化されるシグナル分子の抽出を目指して、以下の結果を得た。 1.SPCによって異常収縮を引き起こしている血管において、Srcファミリーチロシンキナーゼの活性に依存して、また、収縮の時間経過と類似して、チロシンリン酸化が増加あるいは低下するシグナル分子をそれぞれ数個抽出する事ができた。そのなかで、p40、p60、p160などのシグナル分子が同定された。 2.Srcファミリーチロシンキナーゼの中で、血管異常収縮に関与している分子として、Fynに焦点をあてて解析した。そこで以下の所見により、FynはSPC-Rhoキナーゼ経路を仲介する分子である事がわかった。 1)スキンド血管にFynのリコンビナント蛋白を急速導入する実験を行うと、ドミナント・アクティブFynは、Ca非依存性収縮を引き起こし、ドミナント・ネガティブFynは、Ca非依存性収縮を抑制した。 2)FynのsiRNA処理によって、Fynをノックダウンさせた血管平滑筋細胞では、SPCによる収縮が抑制された。
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Research Products
(6 results)