2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト頸椎椎間板変性に関与するタンパク質発現動態のプロテオーム解析
Project/Area Number |
17659465
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小久保 安朗 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (70377456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 茂 福井大学, 医学部附属病院, 助教授 (80234821)
内田 研造 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (60273009)
馬場 久敏 福井大学, 医学部, 教授 (00165060)
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Keywords | 椎間板変性 / プロテオーム / タンパク質 |
Research Abstract |
変性椎間板では種々のサイトカイン、タンパク分解酵素などが発現し、椎間板組織を分解する方向に作用していると考えられている。これら分解を促進するタンパクのうちMMP(matrix metalloproteinase)-3及びMMP-7はTNF-αにより発現が促進され、椎間板変性に重要な役割を果たしていると考えられている。しかしながら、これら以外にも椎間板変性を促進させるタンパクは数多く存在すると考えられ、今回、椎間板組織のタンパクを網羅的に検索し、そのタンパクの同定を目的として本実験を行っている。 頚椎前方除圧固定術の際に摘出した頚椎椎間板ヘルニア6椎間板及び頚椎症6椎間板と、新鮮屍体正常頚椎から摘出した3椎間板についてサンプル調整を行った後、CyDye DIGE fluor minimal dyes(GE)によりラベリングを行い、固定化pH勾配等電点電気泳動、SDS-PAGE(sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electrophoresis)を行った。次に、可視化された椎間板内に存在する全タンパクの検出をTyphoon 9400でスキャニングし、スポット検出を行った。現在、変性椎間板に特有と考えられるスポットを切り出し、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置を用い、質量分析及びアミノ酸配列の解析を行っている。今後、サンプル数を増やしさらに検討を行い、変性椎間板に特有なタンパクの検出、同定を行い、それらの局在について検討する予定である。
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