2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト頸椎椎間板変性に関与するタンパク質発現動態のプロテオーム解析
Project/Area Number |
17659465
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小久保 安朗 福井大学, 医学部, 講師 (70377456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 茂 福井大学, 医学部附属病院, 助教授 (80234821)
内田 研造 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (60273009)
馬場 久敏 福井大学, 医学部, 教授 (00165060)
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Keywords | 椎間癌変性 / プロテオーム / タンパク質 |
Research Abstract |
頚椎前方除圧固定術の際に摘出した頚椎椎間板ヘルニア6椎間板と頚椎症6椎間板及び新鮮屍体正常頚椎から摘出した6椎間板についてサンプル調整を行った後、CyDye DIGE fluor minimal dyes (GE)によりラベリングを行い、固定化pH勾配等電点電気泳動、SDS-PAGE (sodiumdodecyl sulfate-polyacrylamide gel electrophoresis)を行った。次に、可視化された椎間板内に存在する全タンパクの検出をTyphoon 9400でスキャニングし、スポット検出を行った。新鮮屍体にのみ発現しているスポット3カ所と変性椎間板にのみ発現しているスポット3カ所を切り出し、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置を用いて質量分析及びアミノ酸配列の解析を行った。その結果、新鮮屍体椎間板組織のみに発現していたタンパクはhCGである可能性が示唆され、変性椎間板組織にのみ発現していたタンパクはannexin A8,apolipoprotein A-1及びlipoproteinである可能性があることが示唆された。これらタンパクの椎間板組織における働きは不明であるが、変性椎間板で欠如しているhCGは椎間板組織の恒常性の維持に必要なタンパクであり、annexin A8は椎間板組織変性の過程で椎間板組織の修復に関わるタンパクである可能性が考えられた。
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