2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659468
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
土井田 稔 Kobe University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60237170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 康太郎 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00379372)
下村 隆敏 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50403267)
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Keywords | 椎間板変性 / 遺伝子治療 / RNA干渉 / 超音波 / 再生医療 / 蛋白分解酵素 / Fas-L |
Research Abstract |
1)変性椎間板モデルの作成:ラットの尾椎の椎間板に創外固定器を装着し、持続的に圧迫させることで椎間板の変性モデルを作成した。1週間の持続的な圧迫により椎間板変性が起こることを組織学的に確認した。経時的に蛋白分解酵素(MMP-3)の発現を調べると、MMP-3遺伝子の発現が上昇していることが圧迫後2週より確認できた。 2)RNA干渉を応用した内因性遺伝子の発現抑制実験 RNA干渉方法を用いて椎間板変性に関連する負の要素(MMP-3,Fas-Lなど)の遺伝子の発現をブロックすることで変性椎間板の遺伝子治療への有効性を検討した。現在までに報告されているcDNA配列から標的とする遺伝子発現を抑制するためのsiRNAをデザインし、このsiRNAをコードするplasmidを作成、超音波コントラスト法により椎間板内に遺伝子導入した。次いで椎間板変性に関与していると考えられるMMP-3とFas-Lの発現を抑制するためにデザインしたsiRNAを導入した。SDラット尾椎椎間板の培養細胞にMMP-3遺伝子をブロックするために同じsiRNAをコードするplasmidを導入すると内在性MMP-3遺伝子の発現が特異的にdown regulateされたことが確認できた。一方、in vivoにおいてMMP-3をブロックするためのsiRNAをコードするplasmidを導入するもMMP-3遺伝子の発現はdown regulateされなかった。これは椎間板における内在性MMP-3の量が少ないためと考えられた。しかし、Fas-LをブロックするためのsiRNAをコードするplasmidを導入するとFas-L遺伝子の発現は有意にdown regulateされた。この結果からsiRNA法を応用してFas-Lの発現を抑制することにより、椎間板変性の進行を抑制させることができる可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)