2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨再生過程における骨髄由来循環幹細胞の役割:parabiosisモデルを用いて
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17659472
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安井 夏生 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00157984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 好人 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (80335348)
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Keywords | 未分化間葉系幹細胞 / 末梢血 / マウス / parabiosis / GFP / 仮骨延長術 / 免疫染色 / オステオカルシン |
Research Abstract |
末梢血中には骨髄由来の未分化間葉系幹細胞が存在することが示唆されている。この流血中の幹細胞が骨折や骨延長などにおける組織の再生・修復に関与している可能性がある。本研究ではGFPマウスとwild typeマウスとのparabiosis modelを作製し、wild typeマウスの骨折治癒過程や仮骨延長術の局所にGFP陽性の間葉系幹細胞が出現しないかどうかを調べた。 1:同腹のGFPマウスおよびwild typeマウスの作製と免疫染色技術の確立 全身の組織が緑色に発光するGFP(Green Fluorescent Protein)マウスと同系統のマウスとの交配から生まれる同腹のGFPマウスおよびwild typeマウスを得た。脛骨を採取しパラフィンブロックを作製後、抗GFP抗体を用いて免疫染色を施行し、GFPマウスでは脛骨全体に発色を確認、wild typeマウスでは組織切片上に発色のないことを確認した。 2:Parabiosisモデルの作成 同腹のGFPマウスとwild typeマウスの腹膜と皮膚を縫合し、2週間後にwild typeマウスから採血を行い、フローサイトメトリーを用いて全末梢血循環細胞の40〜50%がGFP陽性細胞となっていることを確認した。次に末梢循環している細胞が骨再生部で骨芽細胞もしくは骨細胞に分化しているかどうかを確認するために、以下の実験を行った。(マウス仮骨延長モデルへの応用) まだ末梢循環が共有されていないparabiosis作成直後のwild typeマウスの右下腿に創外固定器を装着し、脛骨に骨切りを行った。仮骨延長モデルとして1週間待機の後、2週間(0.21mm/12h)の仮骨延長術を施行した。その間1週ごとにwild typeマウスの尻尾から末梢血を採取し、フローサイトメトリーにて末梢循環を共有していることを確認した。延長終了直後および延長終了後1wの時点で延長仮骨を採取し、パラフィンブロックを作製した。現在GFP陽性かつ骨芽細胞および骨細胞に特異的なマーカーであるオステオカルシン陽性細胞を同定中である。
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Research Products
(6 results)