2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規Znフィンガープロテインの機能解析による軟骨発生・分化メカニズムの解明
Project/Area Number |
17659480
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
淺原 弘嗣 国立成育医療センター(研究所), 移植外科研究部, 部長 (70294460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
味八木 茂 国立成育医療センター(研究所), 移植外科研究部, 流動研究員 (10392490)
橋本 徳 国立成育医療センター(研究所), 移植外科研究部, 流動研究員 (80392489)
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Keywords | 再生医学 / 発生・分化 / 転写因子 / クロマチン / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
軟骨細胞の分化発生異常は四肢形成不全にかかわる小児疾患をきたすほか、加齢による変形性関節症やリウマチ等の関節疾患は、患者の日常生活における質の著しい低下を余儀なくしている。私たちは、前駆軟骨細胞株ATDC5を用いたDNAマイクロアレイによる解析により、軟骨分化誘導に伴いその発現が上昇する遺伝子として機能未知である新規のZnフィンガープロテインを同定した。本年度は、この遺伝子のマウス胎仔発生段階における発現パターンをホールマウント(胎生9.5〜12.5日齢)In situハイブリダイゼーション法により解析を行い、当該遺伝子が四肢、肝臓に強く発現することを確認した。さらに、詳細な発現分布を調べるために、組織切片を用いたIn situハイブリダイゼーションを行ったところ、ホールマウント(胎生9.5〜12.5日齢)In situハイブリダイゼーションで得られた結果と同様に四肢、及び肝臓で特異的に発現していることが確認できた。現在、マウス発生時における当該遺伝子の役割を明らかにするためにノックイン(KI)マウスの作製を試みている。当該遺伝子の5'UTRの直下にVenus遺伝子(GFPの変異体;理研脳科学総合研究センター細胞機能探索技術開発チーム、宮脇敦史博士より分与)のcDNA及びpolyAがノックインされるようにKIベクターを構築した。これにより、当該遺伝子の発現する細胞でVenus遺伝子が発現することになり、そのヘテロマウスでは当該遺伝子の時空間的発現パターンをB励起下で詳細に解析できると同時に、Venusの蛍光を指標に当該遺伝子が発現している細胞を分離し、In Virto系での機能解析を行うことが可能となる。次年度はホモマウスにおいては、当該遺伝子の欠損によるSox9、2型コラーゲン、cbfa1/Runx2、Osterixなど軟骨・骨分化関連遺伝子の発現への影響をIn situハイブリダイゼーション法を用いて解析する予定である。
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