2007 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮前駆細胞移植による脳毛細血管再生と遺伝子治療への応用
Project/Area Number |
17659490
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
竹内 昭憲 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 准教授 (50254305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祖父江 和哉 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90264738)
浅井 清文 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70212462)
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Keywords | 再生医学 / 遺伝子 / 脳神経 / 前駆細胞 / 内皮細胞 |
Research Abstract |
頭部外傷や脳血管障害による、血液脳関門の破綻や神経細胞障害に対する有効な治療法はいまだ確立されていない。本研究は、内皮細胞前駆細胞(endothelial progenitor cell: EPC)を使用し、破綻した脳血管の再生を試みようとするものである。さらに、内皮細胞として定着した前駆細胞に神経栄養因子遺伝子を導入しておくことにより、損傷した神経細胞への遺伝子治療を目指したい。これらの研究により、損傷により破綻した血管(血液脳関門)と神経細胞障害を同時に治療できる可能性がある。EPCのマーカーであるCD34を指標として、抗CD34抗体を吸着させたマグネットビーズを使用し、抗原抗体反応を利用して単離を行った。同方法により、マウスの血液からEPCを分離したところ、CD34陽性であることを確認した。単離の精度は向上し、比較的純度の高い細胞を得られるようになった。さらに、単離したEPCを脳内環境におくことで、脳毛細血管内皮細胞へ分化するかどうかを調査した。アストロサイト培養上清を収集し、その上清をEPC培養液中に添加し、Flk-1/KDRやTie-2/Tek、GLUT-1などの脳毛細血管内皮細胞のマーカーが発現の確認を試みた。しかしながら、十分な分化を認めなかったため、アストロサイトの培養上清の濃縮を行った。濃縮された上清をEPC培養液中に添加したが、やはり十分な分化が得られなかったため、現在更なる濃縮を試みている。
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