2006 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜症におけるSF-1の転写調節領域の特定と調節因子の同定
Project/Area Number |
17659511
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
八重樫 伸生 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00241597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 忠夫 東北大学, 病院・講師 (40282058)
赤平 純一 東北大学, 大学院医学系研究科, 助手 (90359505)
新倉 仁 東北大学, 病院・講師 (80261634)
伊藤 潔 東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (70241594)
宇都宮 裕貴 東北大学, 病院・助手 (10359507)
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Keywords | SF-1 / 子宮内膜症 / 転写因子 / アロマターゼ |
Research Abstract |
SF-1のcis-actingelementを同定し同部位に作用する転写因子を検討することにより、両組織で異なるSF-1発現メカニズムの解明を試みた。まずSF-1遺伝子の上流領域を含む8種類のSF-1 plasmid Luc-constructsを作成した。それらを子宮内膜症細胞に形質移入しルシフェラーゼ活性を測定したところ、SF-1プロモーター領域近傍-100bp以内にcis-acting elementの存在が認められた。さらに、-110bp以内に存在するSF-1の転写活性に必須と考えられている領域のsite-direct mutantsを作成し、子宮内膜および子宮内膜症の培養細胞に形質移入してルシフェフェラーゼ活性生を測定したところ、E box mutant construct移入後に有意な活性の減少を認めた。E boxの転写因子であるUpstream Stimulatory Factor(USF)1およびUSF2に関して子宮内膜症および正常子宮内膜を用いて検討したところ、USF1は両組織でE boxと強い結合能を認めたが、USF2の結合能は子宮内膜症では強かったが正常子宮内膜では有意に減弱していた。免疫染色を用いてin vivoの発現を検討したところ、in vitroと同様USF1は両組織で高い発現量を示したが、USF2の発現量は正常子宮内膜で有意に低かった。siRNAを用いてUSF2をknock downしたところ、子宮内膜症におけるSF-1およびアロマターゼの発現は著しく減少した。以上より、E boxは子宮内膜症におけるSF-1発現を制御するcis-acting elementであると考えられた。さらに転写因子であるUSF2の発現が子宮内膜症と正常子宮内膜におけるSF-1発現の差に深く関わっていると考えられた。
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Research Products
(6 results)