2006 Fiscal Year Annual Research Report
ラット嗅板細胞を用いたGnRHパルス分泌におけるcAMPの役割に関する研究
Project/Area Number |
17659519
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
榊原 秀也 横浜市立大学, 医学部, 準教授 (60235140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 史樹 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30201734)
舩橋 利也 横浜市立大学, 医学研究科, 準教授 (70229102)
吉田 浩 横浜市立大学, 医学部, 助手 (50405007)
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Keywords | 神経内分泌学 / GnRHパルス / cAMP |
Research Abstract |
1)嗅板細胞の初代培養 胎動E13.5日ラットより嗅板を顕微鏡下に摘出してコーティングしたカバースリップ上に貼り付け、10%血清含有DMEM中で回転培養を10日間行った。培養系が安定したところで、細胞を実験用のカラムに移してGnRHの分泌を測定した。 2)初代培養嗅板細胞からのGnRH分泌の測定 実験用カラムに移した初代培養嗅板細胞の培養液を10分間隔で60分間採取してGnRHをRIAにて測定したところ、2-3pg/tubeの分泌を認めた。 3)初代培養嗅板細胞からのGnRH分泌に及ぼすCAMPの影響 2)の条件下にCAMPの分解酵素であるPDEの非選択的阻害剤IBMXを100μMおよび500μMの濃度で添加した。IBMXは20-40分の間の20分間投与した。100μM投与では有意な変化は認められなかったが、500μMでは投与した20分間の分画のGnRH分泌量が4-5pg/tubeと約2倍になり、投与前後に比較して有意な増加が認められた。 4)蛍光カルシウム試薬によるCalcium Oscillationの観察 前年度、培養嗅板細胞におけるCalcium Oscillationの観察を確立する前段階として、GnRH分泌細胞であるGT1細胞におけるCalcium Oscillationの観察を行った。今年度はさらにCAMPと同様にGnRHパルス形成に重要な役割を果たすと考えられているCalcium Sensing Receptorに注目して研究を進めた。その結果、GT1細胞でCalcium Sensing Receptorが発現されていること、その阻害によりGnRH分泌量およびCalcium Oscillationの低下することが明らかとなった。 以上の成果を第58回日本産婦人科学会総会および第88回米国内分泌学会で報告した。
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