2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子ノックダウン法による顆粒膜細胞機能・卵巣内分泌機能の新解析システム確立
Project/Area Number |
17659520
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
湯川 和典 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20301434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都宮 智子 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助手 (60382355)
田中 哲二 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (80275255)
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Keywords | 顆粒膜細胞 / C / EBP / STAT3 / estrogen / progesterone |
Research Abstract |
本申請研究では、個々の遺伝子機能解析結果を出すのではなく、顆粒膜細胞機能や卵巣内分泌機能を網羅的に解析可能とする全く新しい発想の実験システム構築を最大目標としている。全く新しいアプローチのため、現在も試行錯誤で研究を推進しており、論文発表はごく一部のデータしか公開できない。排卵障害を示すC/EBP-beta欠損マウス、C/EBP-beta調節サイトカインに共通する細胞内シグナル伝達分子であるSTAT3欠損マウス、から顆粒膜細胞を分離培養解析してきた。遺伝子欠損マウス細胞は細胞分化が中断されるので、同時に、siRNA遺伝子ノックダウン法により顆粒膜細胞に時限的遺伝子発現抑制を導入し、複雑な分化過程の細胞内シグナル解析も試みてきた。ただし、siRNA導入実験は子宮内膜細胞では既に成功したが、顆粒膜細胞はトランスフェクション後の生存率の低下がまだ克服できていない。本研究は、(1)(2)の順に行っている。 (1)マウス顆粒膜細胞の培養増殖分化誘導システムの確立、特にキメラ培養による解析:顆粒膜細胞in vitro増殖実験系、in vitro黄体化実験を行い、確実な実験系確立を目指してきた。さらに細胞間相互作用、形態再構築機能、細胞の分化過程を細胞生物学的に解析するべく、green mice由来顆粒膜細胞とのキメラ細胞塊を用いた細胞社会学的研究も同時並行に行っている。細胞増殖測定、FACSによる細胞周期解析、細胞社会学的研究、黄体細胞へのなどを評価している。目下、細胞培養は、至適培養条件を決めるための試験を行っている。 (2)遺伝子破壊雌マウス由来の顆粒膜細胞を用いたシステムの樹立:(1)の顆粒膜細胞in vitro培養実験系を利用して、まず野生型および遺伝子欠損マウスの顆粒膜細胞in vitro黄体化実験を行い、排卵障害のメカニズムと回復方法を検討している。野生型細胞の培養条件が決定次第、本格的に研究を拡大させる。
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Research Products
(6 results)