2005 Fiscal Year Annual Research Report
精巣形成過程における生殖細胞に特異的なマイクロRNAの同定と発現解析
Project/Area Number |
17659524
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
瀧澤 敬美 日本医科大学, 医学部, 助手 (40386157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧澤 俊広 日本医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (90271220)
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (60188175)
三嶋 拓也 日本医科大学, 大学院医学研究科, ポストドクター (00398877)
石川 朋子 日本医科大学, 医学部, 助手 (70212850)
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Keywords | microRNA / マウス生殖腺 / 精巣 / 卵巣 / クローニング / 性差 |
Research Abstract |
近年、20数塩基ほどのRNAより成るマイクロRNA(miRNA)が注目を集め、現在多くの特異的遺伝子のノックダウン研究に人工的にデザインされた外来性miRNAを用いたRNA干渉技術が用いられている。しかし、内在性の哺乳類miRNAは同定されつつある段階で、幾つかのmiRNAの発現プロファイルが、発生や癌の増殖関与を示唆する報告がなされているのみである(Science 294:862,2001;Oncogene.2005 Dec5;[Epub])。今回の萌芽研究で、生殖腺、生殖細胞におけるmiRNA発現プロファイル解析を開始した。 先ず、miRNAクローニングでもっとも難しいconcatameraizationにおいて、2度PCRを行いその産物を用い効率のよいconcatameraization法を開発した。これにより大量のクローニング解析(1クローンから少なくとも10前後のmiRNAシークエンス解析)が可能となった。 この解析により、1)成獣精巣、卵巣ともに多種にわたるmiRNAが検出された。2)精巣&卵巣に共通してmiR-125の優位な発現を認めた。3)精巣においてmiR-30,34等の優位な発現を認めた。4)卵巣ではmiR-21,199等の優位な発現を認めた。他の組織と比較し、多彩なmiRNAsの発現は性腺組織特有であること、性差で異なったmiRNAプロファイルを示す可能性が強く示唆された。 現在、優位差のあるmiRNAsに関して、real-timeRT-PCRによる定量的発現解析と、クローニング解析から新規miRNA候補としてあがった配列の新規性について検証を進めている。また、生殖細胞単離のための特異的マーカーである膜蛋白分子TEX101の分子解剖学的特徴付けも進めた。
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Research Products
(1 results)