2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト嗅神経前駆細胞を用いた神経機能解析および中枢神経再生の検討
Project/Area Number |
17659536
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center |
Principal Investigator |
風間 恭輔 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 医員 (70380889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 晴雄 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (90171511)
寺薗 英之 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助手 (30398143)
篠原 一之 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30226154)
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Keywords | 再生医学 / 神経新生 / 神経幹細胞 / 嗅上皮 / 球形細胞 |
Research Abstract |
鼻腔天蓋部の嗅上皮組織における嗅神経前駆細胞(球形基底細胞:GBC)を単離し、様々な神経細胞に分化する能力を持つ神経幹細胞に脱分化させ、移植による中枢神経再生の方法について検討することが本研究の目的である。そこで、本研究ではまず動物細胞を用いて検討を行った。その結果、マウス嗅上皮組織から特異的抗体を用いた免疫染色法によってGBCを同定することができた。さらに、Roisenらの方法(Roisen et al.,Brain Res.2001 890:11-22)にて嗅上皮の組織片培養を行うことにより、様々な細胞は混在するもののGBCの培養に成功した。しかし、neurosphereを形成させることによりGBCの単離、脱分化させることは成功しなかったため、現在、細胞分散法や血清条件など培養条件を変更することにより、GBCの単離・培養・脱分化について検討中である。 また、ヒト嗅上皮についても、免疫組織学的にGBCの存在場所の特定や、分離培養についても検討を行った。長崎大学倫理規定委員会にて承認された方法を用いて、現在までに4例より嗅上皮の採取を行った。それら組織に対し、免疫組織化学的に増殖細胞の特定を試みた結果、嗅上皮基底層に増殖細胞(Ki67陽性細胞)を確認することができ、ヒト嗅上皮においてGBCの存在場所を特定することができた。マウスでの検討が終了次第、ヒト嗅上皮由来GBCの培養法についての検討を行う予定である。
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