2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659541
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
玉井 信 東北大学, 先進医工学研究機構, 教授 (90004720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 浩史 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教授 (40302088)
菅野 江里子 東北大学, 先進医工学研究機構, 技術補佐員 (70375210)
佐藤 まなみ 東北大学, 先進医工学研究機構, 技術補佐員 (80375211)
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Keywords | 人工視覚 / サル / 人工網膜チップ / 一次視覚野 |
Research Abstract |
近年、視覚代用機器の一つとして、人工網膜チップが注目されている。しかしながら、人工網膜チップから得られる人工視覚として、どのような像が得られるかについて明らかにした研究は数少ない。本年度は網膜を電気刺激するための適切な刺激電流、パルス、および刺激パターンについて、ウサギを用いて検討した。ウサギ眼の網膜上に4X4からなる刺激電極をレチナルタックを用いて固定した。刺激電極はケーブルにより外部コンピューターと接続し、様々な電流値、パルス、パターンで網膜を電気刺激した。一次視覚野に記録用電極を埋め込み、誘発電位を記録した。50-600μV,50-16000μsの単層刺激で刺激したところ刺激電流、パルスの増加に伴い、記録される誘発電位は増加した。電位の増加はパルス幅2msでプラトーに達した。さらに刺激周波数と脳内誘発電位の関係を調べた結果、単層刺激では刺激周波数に依存せず、得られる誘発電位は一定であった。一方刺パターンを二層刺激とした場合、刺激周波数の増加に伴い誘発電位の増加が確認できた。以上の結果から、二層刺激が網膜の電気刺激に有用であることが明らかとなった。今回決定した刺激電流値、パルス、パターンを人工網膜チップの基本出力パターンとしサル眼内に人工網膜チップを移植し、視覚機能評価を行う予定である。また、ウサギは容易に全盲とすることが可能であることから、ウサギに対してもインプラントを行い、行動学的に解析する準備を進めている。
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Research Products
(7 results)