2005 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮前駆細胞培養シートによるハイブリット型血管網付き人工神経の開発
Project/Area Number |
17659560
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
中山 敏 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (50271565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 康孝 鳥取大学, 大学院医学系研究科, 助手 (20362882)
久留 一郎 鳥取大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60211504)
北野 博也 鳥取大学, 医学部, 教授 (20153108)
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Keywords | 人工神経 / 神経再生 / 血管内皮前駆細胞 / 神経血管網 / 培養シート |
Research Abstract |
われわれは、神程血管網を有する再生人工神経の開発を意図し、より高度な神経機能の回復を目指した。フィブリンチューブ人工神経に、血管内皮前駆細胞培養シートを巻き付けることで、神経ギャップ間の人工神経周囲に血管網を誘導し、血管網を有する人工神経を開発することとした。ウィスター系ラットの座骨神経ギャップモデルを作成し、特殊なフィブリンチューブ人工神経を移植した所、8週目において、ある程度の再生軸索が末梢坐骨神経に侵入し、神経再生がおきることが確認できた。 次いで、末梢にヒト血管内皮前駆細胞培養シートを作成するに先立ち、安全性を確保し、血液供血者に対する説明と同意を得るために、鳥取大学医学部倫理審査委員会の審査を経て、本実験の承認を得た。血管内皮前駆細胞培養シートを作成するため、供血者より40mlの末梢血を採取し、血液をFicoll Paque Plus溶液に混和し、遠心分離を重ねて、中間層より単核球および血管内皮前駆細胞を抽出した。抽出された細胞をフィブロネクチンディッシュ60mm上で内皮細胞培養キット(EGM-2)を用いて4日間培養し、培養した血管内皮前駆細胞を温度応答性培養皿上でシート培養した。細胞がシート状になる条件を検討した結果、血管内皮前駆細胞培養シートが完成するためには、さらに4日間必要であることが分かった。次年度より、ヒト血管内皮前駆細胞培養シートを移植する免疫不全ラットに、座骨神経ギャップを作成し、移植、神経再生実験を実施する予定である。
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