2005 Fiscal Year Annual Research Report
抗生物質耐性遺伝子をもたない歯周病原細菌生菌ワクチンの開発
Project/Area Number |
17659580
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中山 浩次 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (80150473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 真理子 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (20244072)
庄子 幹郎 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (10336175)
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Keywords | 感染症 / 細菌 / 歯学 / 遺伝子 / 免疫学 |
Research Abstract |
KGPプロテアーゼ遺伝子の欠損株を構築した。KGP遺伝子欠失株はKGPプロテアーゼ活性が消失するとともに血液寒天平板上で野生型のP.gingivalisが示す黒色集落形成能が失われる。この性状は変異の導入の頻度を検定するうえで非常に効果的である。KGP遺伝子内に欠失領域をもつDNAをスーサイドプラスミドに組み込み、この組換えプラスミドをメチオニン分解酵素の欠損株(既に作製済み)にエレクトロポレーションで導入し、エリスロマイシン耐性株を分離した。エリスロマイシン含有平板に塗抹することで容易に得られた。エリスロマイシン耐性株の染色体DNAを抽出し、KGP遺伝子領域に環状プラスミドDNAが挿入されていることを確認した。メチオニン分解酵素の欠損株はトリフルオロメチオニンに抵抗性であるが、得られた株は野生型メチオニン分解酵素遺伝子DNAも同時に導入されているため、トリフルオロメチオニンに感受性になっていた。つぎに得られたトリフルオロメチオニン感受性株(組換えプラスミドDNAが染色体内に挿入された株)をトリフルオロメチオニン含有寒天平板に塗抹し、トリフルオロメチオニン抵抗性株を分離した。この操作で組換えプラスミドDNAが取り除かれた株(抗生物質耐性遺伝子DNAを欠落した株)が得られるが、この中に血液寒天平板上で非黒色集落を形成するクローンが存在した。DNA解析よりKGP遺伝子内に欠失が残るクローンであることが判明した。現在、このKGP欠損株からRGP遺伝子をさらに欠失した株を同様な方法での作製を進めている。
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