2005 Fiscal Year Annual Research Report
ストレスシグナル伝達機構の時空間的解析と疾患分子機構への応用
Project/Area Number |
17659585
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
西頭 英起 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科・COE拠再形成特任助教授 (00332627)
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Keywords | FRET / 細胞死 / ASK1 / MAPキナーゼ / 活性酸素種 |
Research Abstract |
細胞が受けるストレスは、癌、炎症性疾患、免疫疾患、骨疾患など多くの疾患の原因となり、そのストレス受容機構の一つとして、ASK1(JNK、p38MAPK経路を活性化し、アポトーシスや細胞分化を誘導するMAPKKK)がある。ASK1依存的ストレスシグナル伝達経路の生理的意義については、その重要性が発癌・骨形成・虚血性疾患・自然免疫応答・脳神経疾患において強く示唆されている。そこで、ASK1の活性化状態を細胞内で可視化するプローブを作製し、さらにマウス個体に応用することにより、ASK1依存的ストレスシグナル可視化マウスを作成し、様々な疾患モデル動物との交配実験により疾患発症リアルタイムイメージングを可能にし、疾患分子機構の時空間的解析を目指した。具体的な実験としては、本研究の第一段階としてin vitro実験系により最もFRET効率の高いCFP/YFP標識タンパク質(ASK1、TRX)の一次構造を決定することを試みた。ASK1のN末端はTrxとの結合領域であるために、N末端にCFP/YFPを付加したものを精製し結合させ、両者の結合の見られるものを作成した。また、同時にストレスシグナルを可視化するために、ASK1を活性化する刺激として、アルツハイマー病の原因であるアミロイドβ、LPSなどを作用させASK1の活性化、ならびにストレスの可視化として活性酸素種を細胞内で測定し、それらの相関性を検討し論文に報告した。
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Research Products
(1 results)