2005 Fiscal Year Annual Research Report
安全で容易な義歯着脱操作は要介護高齢者の義歯装着率を向上させる
Project/Area Number |
17659609
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野村 修一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 裕哉 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (60397148)
飛田 滋 新潟大学, 医歯学系, 助手 (90323980)
野村 章子 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (80134948)
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Keywords | 義歯着脱 / 要介護高齢者 / 装着補助具 |
Research Abstract |
要介護高齢者の健康を維持する上で義歯による口腔機能の回復が緊急課題であるにもかかわらず、義歯の使用率は50%程度と低い。手指感覚、口腔内感覚の低下が顕在化する後期高齢者や、片麻痺、リューマチなどで手指、肘の関節が拘縮した要介護者では、義歯の着脱に際して安全性、容易性への配慮が一層求められる。そこで、安全で容易な義歯着脱によって、要介護高齢者の義歯装着率を向上させる目的で、1.義歯装着用補助具を開発する 2.義歯着脱操作を分析する ことを目的とした。 1.義歯装着用補助具の開発 目的:装着に際して、義歯を保持して口腔内の所定の位置に圧接し、口腔内に残して撤去できる装着補助具を開発する。 方法:義歯保持性、操作性などについて、各種のレジン材料等を用いてトレー状装具を試作した。次いで、外形線、ハンドルの位置などの設計を検討した。 結果:1.作製方法は個人トレーに準ずるが、リリーフは行わず舌側のみブロックアウトし、外形線は人工歯の最大豊隆部を超えた位置に設定した。 人工歯歯間部のアンダーカットを利用して義歯の維持力より弱い保持性を持たせることができた。 2.補助具の柄は咬合平面と水平にすると装着方向が分かり易いと評価された。 この成果を第17回日本老年歯科医学会学術大会(平成18年6月1、2日)に演題登録した。 2.義歯着脱操作の分析 今年度は義歯着脱時の手指の動きを測定分析する方法を検討した。計測点として手指に小型軽量なLED取り付けて、義歯装着操作をデジタルビデオで測定し、購入した分析ソフトを用いて運動軌跡が計測できることを確認した。現在、運動軌跡の客観的な評価法を検討中である。
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