2005 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiによるHPV陽性口腔扁平上皮癌の遺伝子治療および遺伝子予防
Project/Area Number |
17659640
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
城守 美香 獨協医科大学, 医学部, 助手 (20364581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 裕 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80114239)
佐々木 忠昭 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (40225876)
川又 均 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (70224847)
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Keywords | 口腔癌 / ヒト乳頭腫ウイルス / E6 / E7 / RNA発現 / PCR |
Research Abstract |
本研究の目的は、ヒト口腔扁平上皮癌において、ヒト乳頭種ウィルス(human papilloma virus : HPV)に対するRNA interference(RNAi)を応用することにより、口腔癌の遺伝子治療法あるいは、発癌予防法の開発である。現在までに、ヒト子宮頸癌培養細胞(HeLa、CaSki)細胞を内部コントロールとして用い、HPV16あるいはHPV18 oncoprotein(E6およびE7)の発現量を、ヒト口腔癌外科切除症例70例を対象に、Taqman-PCRにて定量化し、発現を検討した。方法としては、PCR用プライマーとTaqMan:プローブは、HPV16あるいはHPV18ゲノム内のE6のopen reading frame上に設定した。さらに、CaSki細胞と、HeLa細胞から調整したmRNA逆転写したcDNAを段階希釈した鋳型を用いて、設定したプライマーとプローブがそれぞれHPV16-E6とHPV18-E6を特異的かつ定量的に増幅することを確認した。次に、当教室で外科的切除した口腔扁平上皮癌70症例を対象にHPV16-E6とHPV18-E6 mRNAの発現を検索した。HPV16-E6は、70症例中11症例で発現が認められた、しかしながら、HPV18-E6 MRNAの発現はいずれの症例においても認められなかった。以上より、口腔扁平上皮癌の発生にHPV16の感染と、oncoprotein E6の発現が認められなかった。以上より、口腔扁平上皮癌の発生に、HPV16の感染と、oncoprotein E6の発現していることが考えられた。今後、HPV16-E7およびHPV18-E7の発現を検討し、そのoncoprotein発現しているヒト口腔扁平上皮癌の組織学的検討を行う予定である。その後、生検組織より、HPV16および18 oncoprotein発現している口腔粘膜腫瘍性病変より初代培養した上皮細胞にHPV16あるいはHPV18 oncoprotein(E6およびE7)に対するsiRNAを導入、細胞増殖、細胞死の誘導に対する影響を検索する予定である。
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Research Products
(5 results)