2005 Fiscal Year Annual Research Report
先天性不正咬合マウスBALB/c-bm/bmにおける顎口腔機能異常発生機序の解明
Project/Area Number |
17659644
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
飯田 順一郎 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90151232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 嘉晃 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (00250465)
梶井 貴史 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (60322822)
菅原 由紀 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50360920)
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Keywords | 不正咬合マウス / BALB / cマウス / brachymorphism / bm / bm / 短肢症 |
Research Abstract |
BALB/c-bm/bmマウスは、先天的に短肢症を生じるC57BL-bm/bmマウスからのbm (brachymorphism)遺伝子をBALB/c系マウスに自然交配したものである。bm遺伝子は常染色体劣性遺伝の形をとるが、このBALB/c-bm/bmマウスのうち約10%のものが不正咬合(前歯部水平的交叉咬合)を発症する。このマウスを顎口腔機能異常発生機序の解明に役立つ実験モデルとして確立することを、我々は本研究の目的とした。 今年度はまず、対照マウスと不正咬合自然発症マウスの作成を行った。すなわち、対照マウス(BALB/c-+/+マウス)を購入し、このマウスに不正咬合自然発症マウス(BALB/c-bm/bmマウス)を自然交配させて、系統の維持を行った。 続いて、顔面筋肉組織の組織化学的検索を行う予定であったが、それに先がけて、筋肉が付着する骨の変形の状態を把握することがまず重要と考え、頭蓋底の組織学的検索を行った。結果を下に示す。 1、経年比較では、2群とも2週齢の方が4、6、8週齢に比べて前後的に厚みのある軟骨結合を示した。 2、群間比較では、対照マウスに比べて不正咬合自然発症マウスでは軟骨細胞層の不整がみられ、それに伴う骨基質産生の低下を示した。その結果として、頭蓋底の前後的長さは、対照マウスに比べて不正咬合自然発症マウスでは短縮していた。 さらに、咀嚼筋の組織化学的検索を行う一環として、顎関節におけるプロスグランディンの発現を確認したところ、発現が上昇していた。
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Research Products
(2 results)