2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659654
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 育男 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 茂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (70160869)
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Keywords | 歯周病 / 毛細血管 / 歯肉細胞 / 歯根膜細胞 / スフェア / 幹細胞 / 血管内皮細胞 / 血管内皮細胞前駆細胞 |
Research Abstract |
歯周病の治療にGTR法やエムドゲインゲルが繁用されていることからも明らかなように、個々の細胞の増殖を制御することは歯周組織の再生に重要な意味を持っている。我々は印刷技術を応用して、任意にパターニングされた血管網をin vitroで作成する技術を世界ではじめて考案した。そこで、この技術を歯周病の治療に応用しようとするのが、この研究の目的である。本年度は、1)歯周組織の速やかな再生を目的として、ラットの歯根膜細胞を基板上で培養したのち、羊膜に転写した。歯周組織に欠損を作成し、その欠損部位に歯楳膜細胞付き羊膜を移植した。その結果、羊膜のみを移植した群、無処置の群と比較して、歯根膜細胞付き羊膜を移植した群ではすみやかな組織再生が認められた。2)より大きな組織移植には血管再生が重要なことより、血管内皮細胞をいかに個人由来の組織から採取、培養するかは大きなポイントである。そこで、大網、皮膚微小血管などからの血管内皮細胞の単離を試みた。その結果、より簡便で安全な方法として末梢血からの血管内皮細胞への分化を行わせることに成功した。末梢血より単離した単核球を14日間以上培養することにより出現するlate EPC(血管内皮細胞前駆細胞)を我々の開発した血管形成系にアプライした結果、late EPCは血管構築能に優れていることを見出した。3)ラット歯根膜組織をコラゲナーゼで処理したのち、無血清でneurosphere培養法を行うことにより、神経細胞、グリア細胞、筋肉細胞、脂肪細胞などに分化可能な、すなわち多分化能を有するstem cellの培養に成功した。以上の結果より、歯周組織の迅速な再生が可能となり、今後大型動物を用いた動物実験を経て、臨床応用したいと考えている。
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Research Products
(4 results)