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2007 Fiscal Year Annual Research Report

自律神経応答性からみた覚醒系・安息系看護技術の時間生物学的適時性の解明

Research Project

Project/Area Number 17659667
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

櫻井 利江  University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (80254473)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 浅野 美礼  筑波大学, 大学院・入間総合科学研究科, 講師 (00273417)
川口 孝泰  筑波大学, 大学院・入間総合科学研究科, 教授 (40214613)
Keywords看護技術 / 自律神経活動 / 生活環境 / 時間 / 個人史 / 物語性 / 生体リズム / リラックス効果
Research Abstract

本研究では,看護技術が生体リズムを整えられるか否かの可能性を探究してきた。生体リズムに影響をもたらすこととしてすでに解明されてきている照度や自律神経活動の側面から,その現象を捕捉する試みをしてきたが,これまでに明らかにされたことは,通常の状態とは異なる身体的緊張状態を強いられる病床環境に於いては,その影響の方が強く,マスキングをされてしまうことである。そこで,本年度は,看護技術のもつ「個人史における日常性」に焦点を当ててのアプローチを実施し,その結果,新たな知見として次のことが挙げられた。(1)過去に遡って自分自身の生活史の中で「ケアされていた」気分を呼び起こすものに関しては,その時の「安心感」や「気持ちよさ」が喚起されること,(2)非常に高い緊張状態にある場合でも生体リズムは確保されるが,位相がずれるために「熟眠感が得られない」「焦燥感にかられる」などの負の精神状態が惹起される,(3)熟眠感が得られるようになると,別の状況で強い緊張状態に置かれた場合でも交感神経の亢進を抑制する動きがみられること,である。しかし,いずれも,その傾向がみられたのみで科学的検証を行うためには,更なる研究デザインの精錬が必要である。米国ではケアリングとしての看護を強力に推進されており,看護は「状況」の中で議論するという意味における「看護状況」という概念も提唱されている。ポール・リクールは,時間性は「物語」の中にこそ現出することを明らかにしているが,個人のストーリーが患者にとっての安息系・覚醒系の反応を引き起こす可能性が示唆されたことから,今後の課題としては,看護技術の適時性を論じるためには,個人の物語に現出する「ケアされた体験」のもつリラックス効果に着目し,看護状況の特殊性に応じながら,看護技術の安息系・覚醒系を分類していく必要があり,それをして初めて,看護技術の時間生物学的適時性が実践に適用できるようになることが示唆された。

  • Research Products

    (5 results)

All 2008 2007

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 脳神経外科急性期施設の摂食・嚥下障害患者に対する経菅栄養法の選択2008

    • Author(s)
      大山奈緒美, 竹之内美良, 櫻井利江, 柿沼健一
    • Journal Title

      臨床看護 34(3)

      Pages: 420-425

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 学内から臨地実習へのプロセスにおける看護学生の学習の変化-状況論における「移動」概念の視点から2007

    • Author(s)
      香川秀太, 櫻井利江
    • Journal Title

      日本看護研究学会雑誌 30(5)

      Pages: 39-51

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 氷枕貼用が発熱患者に与える感覚面・心理面への影響2007

    • Author(s)
      坂本有香, 櫻井利江
    • Organizer
      日本看護技術学会第6回学術集会
    • Place of Presentation
      群馬県前橋市
    • Year and Date
      2007-10-21
  • [Book] 看護実践のための検査値活用法-検査値で知るからだ-2007

    • Author(s)
      櫻井利江
    • Total Pages
      136
    • Publisher
      日本看護協会出版会
  • [Book] 初期対応に活かす病態の理解(救急看護Question Box 5)2007

    • Author(s)
      中村恵子監修 松月みどり, 櫻井利江編集
    • Total Pages
      127
    • Publisher
      中山書店

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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