2005 Fiscal Year Annual Research Report
看護基礎教育課程における社会人学生の学習特性の構造化に関する研究
Project/Area Number |
17659679
|
Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
香春 知永 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (30194947)
|
Keywords | 看護基礎教育課程 / 社会人学生 / 学習特性 |
Research Abstract |
1.文献検討:看護基礎教育における社会人学生の学習の特性および関連要素を抽出するために文献検討をおこなった。「成人学習/成人学習者」「non-traditional students」「社会人学生」をkey wordsとして、CINAHL、医学中央雑誌webで検索し英論文および国内論文、また成人学習で主要な理論家であるノールズ、クラントンらの著書などを分析対象とした。その結果、1)社会人学生の背景:「年齢」「性別」「教育歴」「家族構成」「経済的背景」「入学動機」「就業経験」「自己効力」、2)学習の実際に関与する要因:(1)アカデミックな要因;「学習の好み-自己主導性、学習形態、教員の関与」「学習スキル」「学習時間」「学習支援サービス」、(2)専門職的統合要因;「看護教員からの援助」「プログラム」「専門職的なイベント」「級友との関係」、(3)環境要因;「経済的状況」「家族の支援、責務」「時間的制約」、3)成果要因:1)アカデミックな成果;「科目成績」「看護へのコミットメント」2)精神的成果;「満足/ストレス」が挙げられた。 2.成人教育等専門家からの示唆:成人学習者の学習特性として挙げられる「自己主導型学習」の定量的アプローチに関して専門家から意見をもらい、意識変容の視点との理論基盤での隔たりが指摘され、本研究の学習の理論基盤のあり方を明確にする必要性が明らかとなった。 3.面接調査:面接調査の予備調査として社会人学生および指導者に面接を行った。その結果、看護の専門的内容の学習に関しては教員への依存性が高いことが特徴としてあがってきた。しかしながら個人面接では内容の広がりが少ないことも考えられた。その結果、文献検討で抽出された要因をふまえた、フォーカスグループインタビュー法で面接調査を行うこととした。
|