2005 Fiscal Year Annual Research Report
がん患者のリンパ浮腫ケア-エビデンスのある看護技術の探究-
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17659698
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
木村 恵美子 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (40325907)
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Keywords | リンパ浮腫 / 生体インピーダンス法 / 患肢の挙上 |
Research Abstract |
1.目的: 多くのリンパ浮腫患者に行われている、患肢の挙上の効果的な高さを明らかにする。 2.研究方法 (1)対象:健康な女性22人。 (2)期間:平成17年12月〜平成18年1月 (3)方法:下肢の高さを5cm・10cm・15cmとし、同じ被験者が各高さを日にちを変えて臥床した。測定項目は、生体インピーダンス(以下Imp値、TANITA BC-118E)と周囲径とした。Imp値は安静臥床10分・30分・60分・90分・120分の5回とし、周囲径は右脚の足背、足首、下腿最大点の3箇所を安静10分・120分の2回とした。各高さで測定終了後に自記式のアンケートを求めた。 (4)測定条件:前夜過度のスポーツ、アルコール摂取、過度の飲水を禁止し、生理日を避けた。患者の睡眠中を想定するため、体位変換可、音楽・会話可、臥床中の飲食禁止とした。 3.結果・考察: (1)被験者の属性(平均):年齢19.8歳、身長158.3、体重53.3、BMI21.2であった。 (2)各高さのImp値を比較したところ、5cmにおいて、両脚ともに、安静10分値と30分・60分・90分・120分の全てに有意差があった。(p<0.001)10cmは、左脚のみ、安静10分値30分・60分・90分・120分の値に有意差があった。15cmでは、右脚で60分・90分に、左脚で30分・60分・90分で有意差があった。 (3)各高さのImp値を経時的に左右で比較すると、有意差はなかった。 (4)アンケートでは、高さが気にならないと答えたのは、5cmが最も多かった。しかし、各高さに安楽的(気持ちいい、すっきりする等)・苦痛的(腰が痛い、側臥位になりにくい等)意見があったことから、今回の研究で浮腫軽減が最も効果的であった5cmであっても脚をあげていることに付随する多様な身体症状への適切なケアが求められることがわかった。 以上のことから、高さが増すにつれて左右差があったことは不明であるが、浮腫軽減に効果的な挙上の高さは5cmであるということが示唆された。次年度は、この高さにCDP(複合物理疎泄療法)を加え、リンパ浮腫ケアとして身体にどのような影響を与えているのか、浮腫軽減の効果を明らかにする予定である。
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