2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659710
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
村久保 雅孝 佐賀大学, 医学部, 助教授 (20241151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 奈美 佐賀大学, 医学部, 助手 (10807407)
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Keywords | 適応的高 / QOL / 持久系運動 / トライアスロン / マラソン / 質的研究 / ナラティブインタビュー / ライフヒストリーインタビュー |
Research Abstract |
本研究2年度目の本年度は、研究実施経計画を発展させ、トライアスロンを楽しむだけではなく競技としても上位を目指す高齢者アスリート4名および障害者アスリート1名に、また、マラソンを楽しむ高齢者ランナー3名に直接面談し、了解を得、今後逐語記録に起こし(一部は実施済)、初年度の資料に加えて本研究の基礎資料とした。内訳は男性2名(2名は年齢区分優勝ないし入賞経験あり)、女性2名(うち1名は年齢区分入賞経験あり)、障害者(全盲)男性1名(パラリンピックのマラソン金メダリスト)であった。また、高齢者の持久系運動の指導に当たっている研究者から、高齢者運動の娯楽性に加えて競技性についての知見を得、さらに、幅広い年齢にわたってトライアスロンのコーチにあたる専門家から、高齢者アスリートが周囲に与える感動的影響の実感について示唆を得た。あわせて、サクセスフル・エイジングに関する研究者から専門知識の提供を得るために準備を整えつつある。 本研究2年目の取り組みからは、初年度に加えて、次のような観点が見出された。 ・高齢者の持久系運動は、単に健康保持や娯楽にとどまらず、競技志向としても成立している。 ・競技性を志向する高齢者アスリートには、少青年期の競技体験がある場合が多い。 ・競技体験者が高齢になって持久系運動に取り組む際には、競技性と娯楽性の共存や競技性から娯楽性への転換など、若干の心理的境界を経験するようである。 ・障害がある場合でも、伴奏者等が得られれば一般と同様に参加できる。 ・障害者アスリートの伴奏等にはしかるべき競技能力が求められるので、確保は容易ではない。 ・高齢者や障害者アスリートの取り組む姿勢は、周囲へ生命力の高揚と感動を与える。 以上
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