2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17680002
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
細部 博史 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 助教授 (60321577)
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Keywords | 制約プログラミング / ソフト制約 / 分散計算 |
Research Abstract |
本研究では,分散計算による制約プログラミングの基盤技術として,連続領域上のソフト制約を高速に処理する分散協調型の制約解消系を研究開発する.そのためにまず,部分問題を担当する複数の制約解消系が協調的に元の問題の解を求められるようにするための分散協調制約解消の基礎理論とアルゴリズムを構築する.またそのアルゴリズムを,分散計算システム上で動作する制約解消系ソフトウェアとして実装して性能評価を行い,分散計算による効果を実証する. 第2年度である平成18年度においては,分散協調によるソフト連続制約解消系の開発を行った.この制約解消系は,区間制約を用いた大域最適化によって,階層的優先度を備えたソフト制約を分散処理するものである.一般に,区間制約を用いる場合には,解の微小な誤差を明示的に考慮した上で処理を行う必要があるが,従来手法による階層的優先度を備えた制約の処理では,解の微小な誤差を無視した上で制約の充足状態を判定することになるため,これらの処理を単純に統合することはできないという問題があった.本研究では,区間制約の考え方を発展させて,解の微小な誤差を考慮しながら,制約の階層的優先度を処理するための新しい手法を導入することで,この問題に対処した.また本研究では,制約解消系の開発にあたって,本研究代表者が過去に開発した階層制約ライブラリをベースとし,ソフトウェアとしての拡張性と保守性についても配慮した設計を行った.
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Research Products
(3 results)