2006 Fiscal Year Annual Research Report
Webを用いた語学教育システムにおける文書評価方法に関する研究
Project/Area Number |
17680012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 久美子 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教授 (10323528)
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Keywords | e-learning / 教育支援 / 自然言語処理 / 用例検索 / 文書入力 / インターフェース |
Research Abstract |
本研究の目的は、語学学習の際の作文や作問のソフトウエアによる支援を目的とする。本研究の申請時には、学内の語学教育を支援するために我々が作成して学内で運用していた「天神システム」という統合環境下に限って支援を目的としていた。この点、本研究申請後に、研究代表者が部署を基盤センターから情報理工学系研究科に異動し、学内における天神システムの運用が、組織的に難しくなった。そこで、現在では天神下に限らず一般に作文や作問支援に関する研究を進めている。研究内容は、本来的に天神のコンポーネントとして埋め込む予定だったものであり、研究の要部分については何ら変わるところはない。 本年度の研究成果を以下に報告する。 作文支援については、用例検索システムを大改良して、web上のサービスとして公開した。また、英文ジャーナル論卒を執筆し、SpringerのInformation Retreivalという権威ある英文論文誌に採録となった。本システムを利用して、ユーザがエディター上で用例を検索しながら既存の文書を補完しつつ作文行うシステムを試作した。 作問支援については、ユーザのレベルにあった教材を選ぶための基礎研究を行った。このためには、文書の難易度判定を行う必要があり、単語難易度を元に文書の難易度を調べるための教師あり学習手法に関する基礎実験を行った。 第三に、辞書インターフェースの研究を追加研究として行っている。去年度は外国人のための漢字検索システム「漢輔」を構築し、日本語JIS(第一、二水準)6355字、中国語GB6763字全体を引くことができるようにした。本システムは国内会議において賞を受賞したほか、英文ジャーナル論文誌で「条件付き採録」となっている。また、日本人が中国語を引く際に、日本語の読みあるいほ漢字で辞書を引くことができ、逆に中国人が日本語を引く際には、中国語読みや簡体字で日本語を引くことができる「ぴんよみ」システムも試作し、引き続き研究を行う。
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