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2006 Fiscal Year Annual Research Report

がん患者の完全治癒を実現するハイパーサーミア簡易自動治療システムの実用化研究

Research Project

Project/Area Number 17680041
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

佐藤 文博  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60323060)

Keywords発熱素子 / ハイパーサーミア / 加温 / 平面コイル / メラノーマ / 血流分布
Research Abstract

今年度は複合型発熱素子を用いて実際の動物実験を行い検証した.複合型発熱体はキュリー温度以下では磁性体の磁束集中効果により金属環に誘導電流が流れ,短絡電流損が発生する.これが主な発熱源となる.一方,キュリー温度以上では,磁性体の自発磁化が失われ,急激にその実効透磁率は減少し,結果金属環の誘導電流も減少し発熱が抑制される.この二つの機能により,腫瘍への確実なダメージと温度制御を実現できるかどうかが検証の目安である.このデバイスの成否により本研究における臨床応用を目指したソフトヒーティングハイパーサーミアの戦略がまとまる.
コイル構成としては,磁界を介したエネルギー伝送により複合型発熱素子の励磁加温を実現しており,励磁コイルは平面型スパイラルコイルを用いて実験を行った.平面型スパイラルコイルを適用したのは,素子の刺入を考えた場合の励磁方向への磁束の指向性の問題と平面型スパイラルコイルによる励磁での圧迫感の軽減や自由度の増加といった利点を考慮したからである.
今回の動物実験では将来の生体応用を想定し,血流の存在するマウスにおいて加温を行い,実際の腫瘍に対する効果の検証を行った.動物実験に用いている腫瘍はB-16メラノーマである.このB-16メラノーマは細胞増殖が比較的早いことから選択している.実験はマウスに植え込んだ腫瘍に複合型発熱素子を挿入してハイパーサーミアを行い,1週間後の腫瘍のサイズとマウスの様子を確認した.何も手を加えていない比較対称用のコントロールマウスと比べて,加温を行ったマウスは明らかに腫瘍サイズが縮小している結果を得た.腫瘍が縮小したマウスにおいては加温以外の作用は加えていない為,素子の発熱によって組織温度が上昇し,腫瘍組織を壊死させることができたと考えられる.このように,複合型発熱素子の発熱による熱的効果によって腫瘍の縮退がみられ,ハイパーサーミアの有用性を実証する事ができた.

  • Research Products

    (3 results)

All 2007 2006

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] ハイパーサーミア用発熱体における金属環の構成に関する検討2007

    • Author(s)
      田倉哲也
    • Journal Title

      日本応用磁気学会誌 (印刷中)

  • [Journal Article] Heat Element of Magnetic Hyperthermia in Mouse Melanoma Model2006

    • Author(s)
      T.Maruyama
    • Journal Title

      IEEE TRANSACTION ON MAGNETICS 42・10

      Pages: 3590-3592

  • [Journal Article] Mechanism of Self Control Type Hyperthermia Based on Advanced Soft Heating2006

    • Author(s)
      H.Matsuki
    • Journal Title

      Jpn. J. Hyperthermic Oncol 22・3

      Pages: 149-164

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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