2005 Fiscal Year Annual Research Report
入力センシング機能を有した2次元触覚インターフェースデバイス
Project/Area Number |
17680043
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松永 忠雄 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (00396540)
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Keywords | 触覚ディスプレイ / 形状記憶合金アクチュエータ / 磁気ラッチ / 入出力インターフエース / 触覚センサ / 3次元ディスプレイ |
Research Abstract |
2次元触覚情報提示とセンシングによる入力機能を備えた、新しい入出力インターフェースデバイスを開発している。文字の形(墨字)や図形、また動画情報を触覚ディスプレイで提示することは、多くの視覚障害者へ触読を可能にするだけでなく、触知ピンの凹凸を見ることで晴眼者へ視覚情報の提示も可能にできる。そして、触覚ディスプレイにタッチパネル液晶と同じような情報入力機能を付加することで、晴眼者だけでなく視覚障害者も複雑な情報処理を簡単かつ確実に行えるようになる。触知ピンの駆動には形状記憶合金コイル(以後、SMAコイルと称す)を用い、SMAコイルの過加熱と消費電力を抑えるために、磁気によるラッチ機構を組み合わせている。また、入力センシングのためにMEMS技術によるマイクロ触覚センサを開発する。 現在までに素線径50μm、コイル径200μmのSMAコイルにより駆動される触知ピンを高密度配列化し、1.27mmピッチの高密度触覚ディスプレイのモジュールを開発した。磁気ラッチを組み合わせても正常に動作することを確認した。また、触知ピンの高密度配列化に伴い、SMAマイクロコイルを精密かつ再現性よくモジュールに組み付ける必要があるため、レーザーによるスポット加熱によりSMAコイルを組み付ける装置を立ち上げた。本装置と自動ステージを組み合わせることで、来年度開発予定の自動組立装置の開発も可能になる。 今後、MEMSによる触覚センサの試作を行い、触覚ディスプレイと組み合わせることで入力機能を付加する。入力センシングのための触覚センサとして、マイクロエンコーダを用いることを検討している。 また現在、高低差を持つ地図などの立体形状を、2次元に配列されたピンを上下に多段階に動かすことで提示できる3次元ディスプレイの検討、基礎実験も進めている。
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