2005 Fiscal Year Annual Research Report
水中ロボットアームによる水泳時の四肢に働く非定常流体力の解明と高精度モデルの開発
Project/Area Number |
17680045
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中島 求 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (20272669)
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Keywords | 水泳 / 水中ロボットアーム / 四肢 / 非定常流体力 / 流体力モデル / スポーツ工学 / 流体力学 |
Research Abstract |
1.実験用水中ロポットアームの設計を行った.具体的には,まずロボットアームの自由度は肩3自由度,肘2自由度の合計5自由度とした.アクチュエータには防水タイプのサーボモータを用いた.各部の寸法も可能な限り人体に近いものとし,さらに上肢と下肢の両方の実験に対応できるよう,末端部は取り外し可能とし,手部と足部の両方を取り付けられるようにした.土台部は曳航水槽にマウントできるようにした.また各関節に働く関節トルクを歪みゲージにより測定できるようにした.制御はパーソナルコンピュータで行えるようにした. 2.上の設計結果に基づき,水中ロボットアームの駆動系および制御系の製作を行った.手部および足部については,実際の人間の手足の型を取り,樹脂により正確に人体手部・足部を再現した. 3.製作した水中ロボットアームに行わせる運動データを作成した.具体的には,実際の泳者の泳動作を基にして各関節角の変位データを算出し,クロール,平泳ぎ,背泳ぎ,バタフライの4泳法すべてについて四肢の運動データを作成した. 4.製作した実験装置を用いて,予備実験を行った.具体的には,曳航水槽において水中ロボットアーム全体を曳航させ,泳動作を行わせた.そして関節変位と関節トルクの時刻歴を測定した.その結果,関節トルクおよび全体の推力が計測可能であることが確認された.しかし現在,肘関節の構造に問題があり,振動が生じること,また手・足部の重量が大きすぎることなどの問題点が判明したため,これらを解決する改良を現在計画中である.
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