2007 Fiscal Year Annual Research Report
非熱平衡プラズマとナノカーボン触媒による大気中有害物質浄化と反応プロセス解析
Project/Area Number |
17681007
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
清水 一男 Shizuoka University, イノべーション共同研究センター, 准教授 (90282681)
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Keywords | マイクロプラズマ / 窒素酸化物 / 炭化水素化合物 / 排ガス処理 |
Research Abstract |
大気圧マイクロプラズマによる模擬排ガス処理を行い、処理後の模擬排ガス中の成分を、排ガス分析装置により、定量化した。 電極は、ステンレスパンチングメタル(φ40、厚さ0.5mm)の両面に誘電体を塗布し、対向させたものである。ガスは、これらの電極に対して垂直に供給するため、電極の開孔率によリプラズマの特性やガス処理効率に変化が生じる。 ガスボンベから濃度を調整したガスを、電極を設置したリアクタに供給する。生成されるO_3及び分解対象であるNO_xは、化学発光分析型NO_x計、紫外線吸収型O_3モニタにて定量化した。プラズマ処理後の副生成物は、FTIR、GC-MSにより分析を行った。また、燃焼排ガスなども考慮し、高温条件でのプラズマの特性を検討するため、電極を設置した石英管を、管状電気炉に設置し、温度コントローラにより、電極表面の温度を25-500℃まで変化させた。 電極を直列に最大5組を接続したリアクタを用いて、模擬排ガスの処理・分析を行った結果、以下の知見が得られた。 (1)排気ガス中のNO_x除去率は、温度の上昇、O_2濃度の増加と共に低下する。これは、温度の上昇やO_2濃度の増加によって、NO_x除去に寄与するN_2の解離が抑制されるためと考えられる。 (2)排気ガス中のC_3H_8は、プラズマ処理により分解されることが確認された。分解されたC_3H_8は過去の実験からHCN、CH_4などに変換されていると考えられる。また、THCとして減少したCは、主にCOに変換されると考えられる。
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